ロマンチィックな裏道と生活の気配
ブルート小路(Blutgasse)からヴォルツァィレ(Wollzeile)へ

シュテファン大聖堂(Stephansdom)の裏手にあたるドーム小路から出発して、モーツァルトハウス・ウィーン(Mozarthaus Wien)前のブルート小路から抜け道を通り、レストラン等の多いシーレ通り(Schlerstra
e)に出ます。この通りをシュテファン大聖堂方向まで戻り、ガイドブックにはあまり出ていない比較的大きなショッピング・ストリート、ヴォルツァィレ(Wollzeile)に至るコースです。
特に夕暮れ時に、レストランのシャニガルテン(Schanigarten)に揺れる蝋燭の火や、アメリカンスタイルのバーの明かりを見ながら歩くのは、ロマンチィックな気分にさせてくれます。でも裏庭を通って行くので、普通の人の生活が垣間見られるのも面白いところです。
シュテファン大聖堂の裏手(東側)には商店が並んでおり、この並びの1番端(北側)は本屋になっています。本屋の右手に建物の入口のような(扉が付いています)ものがあります。これがドーム小路の入口です。ドーム小路の入口は短いアーケードのようになっていて、両側の店の商品などがディスプレイされています。ここは夕方になると閉められてしまいますので(恐らく7時頃)、その場合は左手のシーレ通りからドーム小路に入ってください(本屋の裏手に道があります)。
アーケードを過ぎると、小路というに相応しい細い道に出ます(まだドーム小路です)。10m程歩いた左手に、入口の大きい水色の建物が見えます。ここが、モーツァルトが「フィガロの結婚(Le Nozze di Figaro)」を作曲した当時に住んでいたとされている、モーツァルトハウス・ウィーン(Mozarthaus Wien)です。見学は有料ですが可能です。
モーツァルトハウス・ウィーンの前はT字路になっていて、ドーム小路から横に真直ぐ伸びている短い通りがブルート小路(Blutgasse)です。日本語に訳すと「血しぶき小路」となります。どうにも物騒な名前ですが、実際には静かな通りで人通りも少なく、通りの中程に小さなバーが1軒あるだけの落ち着いた雰囲気となっています。モーツァルトハウス・ウィーンからこの通りを見ると、突き当たり(小路の終わり)付近には美しいアーチも見えます。古き良きウィーンの雰囲気が漂い、モーツァルトハウス・ウィーンの前ということもあり、モーツァルトにでも出会えそうな感じさえします。
バーの横の入口を入ると小さな庭があります。ここはウィーンでも最も美しいといわれているパヴラッチェン(Pawlatschen:中庭に面したバルコニー構造)を見ることができます。この庭は他人の敷地のような感じがしますが、実は小さなショッピング・センターのようなもので、陶器や家具の店が入っています。工房のような雰囲気の店もあります。
階段を降りてさらに進むとアメリカンスタイルのスタンドバーがあります。あやしい雰囲気もありますが、客層はいたって普通です。薄暗い路地の中、派手なイルミネーションが不思議に溶け込んでいます。
バーの前を通り、階段を上がると少し広い通りに出ます。ここはそのまま横切り、向かい側の細い路地に入ってください。ここも建物の間の中庭のようになっていてベンチもあります。ちょっと派手めの落書き等もあります。建物の殆どはアパートメントで、普通の生活があります。時々、ベンチで若いカップルがいちゃついていたりもします。
ここは土地が若干斜面になっているせいか、通り抜けた次の通りには階段を下りて行くことになります。
階段を下りたら左手に進んでください。夕暮れ時にはイタリアン・レストランのシャニガルテンの蝋燭の灯りが目に入ってきます。この辺りはレストランやバイスルの多い地区です。これまで歩いてきた通り(というより、抜け道)が人通りが少ないだけに、その賑わいが際立ちます。通りの突き当たりは右手がイタリアン・レストラン、左手がアメリカン・スタイルのバーになっています。そこを左手に進んでください。
この通り(シーレ通り)は真直ぐ進むとシュテファン大聖堂に戻ることができます。日本食レストランや絵画店を通りすぎて、黄色い壁のホテルの向かいの生地屋の角を右手に曲がってください。通りは短く、すぐに突き当たります。その突き当たりの通りがヴォルツァィレ(Wollzeile)です。
ヴォルツァィレはガイドブックにはあまり掲載されていませんが、かなり大きなショッピング・ストリートです。ただケルントナー通り(K
rntner Stra
e)等とは違い、歩行者専用道路ではないので、車道があり車が走っています(当然と言えば、当然のことです)。従って通りの向こうにいい店を見つけたからといって、簡単に横切ることはできません。歩道は十分な広さがあり危険なことはありませんが、買物に夢中になっても、車には気を付けてください。
ヴォルツァィレはリンク通り(Ring)沿いのドクター・カール・ルエガー広場(Dr. Karl Lueger Plaz)に至ります。
ヴォルツァィレに入る短い路地の角にはカフェ・ディグラス(Caf
Diglas)があります。ここもガイドブックで紹介されることは少ないのですが、シュテファン大聖堂からも近くケーキの種類も多いので、一休みするにはお勧めのカフェです。(と言っても、私はケーキは食べませんが、甘い物好きの知り合いが通っていましたので不味くはないと思います。)お昼時にはちょっとした食事もとれます。日替わりメニュー(ドイツ語で定食のこと)は、店の前の黒板に書かれています。ちょっと読みにくいかもしれませんが、こちらの味も確かです。中はクラシカルでウィーン風のカフェの要素も揃っています。夏場はシャニガルテンも出ます。
ドクター・カール・ルエガー広場からリンク通りを渡ると、応用美術博物館(MAK:
sterreichische Museum f
r angewandte Kunst)の建物が見えてきます。ウィーン工房(
sterreichische Werkst
tten)や工芸品に興味のある方にはお勧めです。ここのカフェも造りはシンプルで伝統的なカフェとは違いますが、料理も美味しくお勧めできます。