ノイシードラ湖(Neusidler See)
最終訪問:2005年8月
世界遺産にも登録されている中央ヨーロッパ最大の平原湖です。一部がオーストリアとハンガリーの国境にもなっており、世界遺産は両国にまたがっています。
この湖は非常に面白い構造になっていて、流れ込む川はありますが、流れ出る川はありません。水深はせいぜい2m、透明度は低く、過去には完全に水がなくなってしまったこともあります。平原湖とは簡単に言えば、平らな土地(平原)にできた巨大な水溜りなのです。
この巨大な水溜りとも言える湖ですが、周りは湿地帯や葦原になっており、野鳥が多く飛来します。特にコウノトリは有名で、南部のメルビッシュ(M
rbisch am See)やイルミッツ(Illmitz)郊外には保護区もあります。世界遺産に登録されてからは訪れる人が増えたせいか、保護区や自然公園の整備が進められています。
また海のないオーストリアです。人々(特にウィーン辺りの北東部地域の人達)はこの湖を「オーストリアの海」と呼んでいます。この湖を訪れることも大好きです。そのための施設も充実しています。西岸南部のルスト(Rust am See)やメルビッシュにはリーゾートホテルが点在しています。夏期、メルビッシュでは湖上オペレッタが開催されます。国境を越えたハンガリーのショプロン(Sopron)にはレジャーランドもあります。
ウォーター・スポーツも盛んで、ヨットやウィンドサーフィンを楽しむ人もいます。お金はかかりますが、ヨットを貸しきって船上パーティをすることも可能です。淡水浴場もあります。
湖を眺めながらサイクリングも楽しめます。そのためのサイクリングロードも整備されています。レンタサイクルは沿岸の町のホテル等で扱っているようです。町の観光案内所で取扱店を確認するのも1つの方法です。
観光を兼ねた定期航路もあります。幾つかの船会社が運行しています。
西岸のブラィテンブルン(Breitenbrunn)およびルストと、東岸のポデェースドルフ(Podersdorf)間は、運行数は夏期でも1日1本から2本程度で少ないですが、2つの船会社が運行しています。
メルビッシュとイルミッツ間も2社が運行しており、夏期は各社1時間に1本、交互に運行しているので実質30分に1本の運行となります。ただし港までの距離が遠い(特にイルミッツは歩くと1時間はかかる)ので、利用するには移動手段の確保も必要です。船には自転車も積み込むことができます。
最後にワインの話です。ノイシードラ湖を取り囲む葦原と湿地帯の外側には、広大な葡萄畑が広がっています。特に極甘口のデザートワインの産地として有名ですが、辛口の白ワインや赤ワインの品質も十分です。白ワインはオーストリアワインとして名高いグリュナー・フェルトリーナー(Gr
ner Veltliner)は少なく、ウェルシュリースリング(Welschriesling)、ヴァイス・ブルグンダー(Weiss Burgunder)およびノイブルガー(Neuburger)等が多く栽培されています。特にウェルシュリースリングはデザートワイン用としての栽培が多いのですが、辛口に仕上げられたクオリテーツヴァイン(Qualit
tswein)としても飲み応えがあります。赤ワインはツヴァイゲルト(Zweigelt)とブラウフレンキッシュ(Blaufr
nkish)が有名です。
葡萄栽培地域としては、西岸がノイシードラセー・ヒューゲルラント(Neusiedlersee H
gelland)、東岸がノイシードラセー(Neusiedlersee)に属しています。湖上から見ると西岸は、その名ヒューゲルラント、直訳すると丘陵地帯のごとく、小高い丘がなだらかに湖にむけて斜面を形成しており、その殆どが葡萄畑となっています。それとは対象的に東岸は、湖面にへばり付くように僅かな緑が見えるだけです。こちら側は平原、そしてハンガリー大平原へと続きます。というより、ここからハンガリー大平原が始まっているのです。葡萄畑は葦原に隠れて見ることはできません。
関連サイト
ノイシードラ湖のサイト(ドイツ語、英語)
ブラィテンブルンおよびルストと、ポデェースドルフ間を運行しているグマィナァ(Gmeiner)社のサイト(ドイツ語)
ルストとポデェースドルフ間を運行しているクノール(Knoll)社のサイト(ドイツ語)
メルビッシュとイルミッツ間を運行しているヴァイス・ソマァ(Wiss-Sommer)社のサイト(ドイツ語)
ルストおよびメルビッシュへの行き方
ウィーンからですと、ブルゲンラント(Burgenland)州の州都アイゼンシュタット(Eisenstadt)に行ってください。
アイゼンシュタットへの行き方は2通りあります。
まずはオーストリア鉄道(
BB)を利用する方法。ウィーン南駅(S
dbahnhof)より東行きの列車でノイシードル・アム・セー(Neusiedl am See)乗換え、または同じく南駅の南行きの列車でウルカプロデァスドルフ(Wulkaprodersdorf)乗換えでアイゼンシュタット下車。所要時間はどちらも1時間強です。アイゼンシュタットの駅を降りたら、なだらかな坂道を町の中心部へと歩いて行ってください。10分程歩くと大きな教会の前にバスが沢山停車している広場が右手に現れます。ここがドーム広場(Domplatz)です。ルストおよびメルビッシュ行きのバスはここから出ています。
アイゼンシュタットに行くもう1つの方法はバスを利用します。ウィーン南駅前のソードティローラー・プラッツ(S
dtiroler Platz)からアイゼンシュタット行きのバスに乗ります。所要時間は約1時間。しかもドーム広場に着きます。乗換えがない分、こちらの方法の方が便利かもしれません。
アイゼンシュタットからルストおよびメルビッシュへはメルビッシュ(M
rbisch am See )行きのバスに乗ります。20分程度でルスト、30分弱でメルビッシュへ着きます。
アイゼンシュタット行きの列車は1時間に1本程度、バスも同じような感じです。アイゼンシュタットからメルビッシュ行きのバスも1時間に1本程度です。1日1本程度ですがウィーンからの直通のバスもあります。行き帰りの時刻はオーストリア鉄道(
BB)のサイトで確認しておくことをお勧めします。曜日によっても若干の時刻の変更がありますので、必ず訪問予定の日の時刻を確認してください。バスの時刻もオーストリア鉄道(
BB)のサイトで確認することができます。
イルミッツへの行き方
ウィーン南駅(S
dbahnhof)より東行きのオーストリア鉄道(
BB)でノイシードル・アム・セー(Neusiedl am See)まで行きます。快速で所要時間は約40分。駅前のバス・ターミナルから出ているアペトロン(Apetlon)行きのバスに乗り、イルミッツ・ゲマインデアムト(Illmitz Gemeindeamt)下車。所要時間は約30分。ここが町の中心で、観光案内所(iのマークが目印)もすぐ横です。
ノイシードル・アム・セーからアペトロン行きのバスは2時間に1本程度しかありませんが、接続が非常によく(列車の時間にバスが合わせていると思われます。)、乗換時間は5分程度しかありません。逆区間も同じように、ウィーン行きの列車の時間に合わせた感じでバスが駅に着きます。従って地図を見るとウィーンからはかなり遠いように思われますが、片道1時間20分程度で行くことができます。
先にも書きましたが、バスは2時間に1本程度しかありませんので、行き帰りの時刻はオーストリア鉄道(
BB)のサイトで確認しておくことをお勧めします。曜日によっても若干の時刻の変更がありますので、必ず訪問予定の日の時刻を確認してください。バスの時刻もオーストリア鉄道(
BB)のサイトで確認することができます。