テルメンレギオン(Thermenregion)
人々の生活からホイリゲが切り離せない、ホイリゲ発祥の地
ウィーン南部に隣接し、2千年以上の歴史を持つ、古くからの葡萄栽培地域です。日本語に直訳すれば「温泉地域」となるその名は、この地域に点在するバーデン(Baden bei Wien)やバド・フェスラウ(Bad Vöslau)等の温泉に由来します。
この地域は1985年のワイン法の施行により、北部のグンポルスキルヒェン(Gumpoldskichen)地区と南部のバド・フェスラウ(Bad Vöslau)地区が合併する形で生まれました。従って、北部と南部ではワイン栽培の特徴に若干の違いが見られます。
また、この地域はウィーンでホイリゲが許可されるより遥かに昔、13世紀から自家製ワインを飲ませる居酒屋(すなわちホイリゲ)が存在しており、ホイリゲ発祥の地としても知られています。この地域ではそれ程ワイン産地として有名でない町や村でも、必ずその地にホイリゲが存在し、その地の人々の第2の食事室として、あるいは人々の交流の場として利用されています。地域の人々だけでなく、ウィーンの人々の間でもホイリゲ地域として有名でSüdbahn(ソートバーン)の愛称で親しまれています。
暖かいパンノニア気候(Pannonia)で、ウィーンの森が北風を遮っています。夏には熱害の発生も見受けられます。ただし冬はメードリング(Mödling)などの豪雪地帯もあり、冬場の冷え込みにも注意が必要です。
白ワインの生産量は60%弱、赤ワインの生産量も多くなります。
北部の旧グンポルスキルヒェン地区では白ワインの生産が多くなります。特筆すべきはこの地域でしか栽培されていないロートギプフラー(Rotgipfler)とツァファンドラー(Zierfandler)です。両者はブレンドされて、しばしばシュペットロート・ロートギプフラー(Spätrot-Rotgipfler)として市場に出されます。
南部の旧バド・フェスラウ地区ではサンクト・ラウレント(Sankt Laurent)やブラウブルグンダー(Blauburgunder)等の赤ワインが有名です。
他に白ワインとしては、ウェルシュリースリング(Welschriesling)やノイブルガー(Neuburger)、赤ワインとしてはオーストリアの代表品種ツヴァイゲルト(Zweigelt)の生産も盛んです。
最も重要かつ有名な生産地は、北部ではグンポルスキルヒェン(Gumpoldskichen)とトライスキルヒェン(Traiskirchen)、また南部ではソース(Sooß)とタッテンドルフ(tattenndorf)です。
この地域はホイリゲとして十分商売が成り立つ葡萄農家が多いため、ワイナリーとしてワインを出荷する農家が少ないことでも有名でした。近年になり、ウィーンの市場にワインを出荷するワイナリーと呼べる農家が台頭しつつあります。非常に古い葡萄栽培地域ですが、今後のワイナリーとしての展開が楽しみな、オーストリアワインの産地としては最も新しい地域とも言えます。
ウィーナー・ノイシュタット エンツェスフェルト・リンダブルン |
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バド・フィッシャウ・ブルン(Bad Fischau-Brunn)
