恐怖の数字の言い方 ユーロになってパニック増大

ドイツ語の数字の聞き取りは難しい。それは元々の数字の数え方の影響も大きい。「1、2、3(アィンス、ツヴァイ、ドラィ)」と数えているうちはいいのだが、「20」は「ツヴァンツッヒ」となり、「21」は「アイン・ウント・ツヴァンツッヒ」となる。ニ桁なら気を付けていれば聞き取れないこともない。
数字が多く並んでくると問題が発生してくる。偶数の場合はいい、例えば「2345」は殆ど例外なく一文字づつ読むか、ニ桁づつ区切って「ドラィ・ウント・ツヴァンツッヒ、フュンフ・ウント・フィルツッヒ」と読んでくれる。では、「23456」ではどうか。こうなると滅茶苦茶である。一文字づつ読む人、ニ桁づつ読む人、しかもニ桁づつ読む人は人によって区切る場所が違ってくるのだ。「2、34、56(ツヴァイ、フィーァ・ウント・ドラィスィッヒ、ゼクス・ウント・フュンフツッヒ)」「23、4、56(ドラィ・ウント・ツヴァンツッヒ、フィーァ、ゼクス・ウント・フュンフツッヒ)」「23、45、6(ドラィ・ウント・ツヴァンツッヒ、フュンフ・ウント・フィルツッヒ、ゼクス)」など、その人の癖とかその時の気分も影響してくる。私は殆どパニック状態だ。
さて、金額はどうか?
シリング(Schilling:旧オーストリアの通貨単位)のころは、1シリング≒10円〜12円だったので、比較的聞き取り易かった(というか推測しやすかった)。ホイリゲでワイン2杯ぐらい飲んで、35シリング50セント位だったとしよう。相手はだいたい「35、50(フュンフ・ウント・ドラィスィッヒ、フュンフツッヒ)」と言う。聞き取れないことはないし、だいたい350円から400円位なので推測もできた。たまに「35シリングと50セント」というつもりで、「フュンフ・ウント・ドラィスィッヒ、ウント、フュンフツッヒ」という人もいるが、最初の35さえ聞き取れれば問題はなかった。
ユーロ(Euro)に変わってどうなったか、3ユーロ50セントとしよう。人によっては「3ユーロ50(ドラィ、ユーロ、フュンフツッヒ」と言ってくれる。では「3と50(ドラィ、ウント、フュンフツッヒ)」と言われたら?あるいは「3、50(ドラィ、フュンフツッヒ)」では?正直?が増えていくだけだ。「53ユーロ」はないよな、とか「350ユーロ」バカなとか、頭の中はパニックなのだ。で、とりあえず10ユーロ札を出して相手の顔色を見たりする。
シリングの時は1シリング=10円と考えればほぼ間違いなかったので、すぐに計算して妥当な数字を出せたこともあると思う。ユーロは1ユーロ≒140〜150円なので、なかなか日本円に換算しにくい。
「53ユーロって幾ら?やっぱ高いよな。なら3ユーロ50シリングかな?で、3ユーロはえ〜と?」と考えているうちに、相手が立ち往生している。忙しいところだと行ってしまう。後には「???」状態の私が残される。レストランならレシートとかをくれるのだが、ホイリゲではなかなか望めない。そんな時は大きく深呼吸して、冷静に適切な金額を計算するしかない。

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