危険、行ってはいけない!! ガイドブックの役割

ガイドブックの目的は、詳しい現地の情報を旅行者に提供し、快適な旅行の手助けをすることにあるようだ。ただそこに、「安全に」という意味合いは低い気がする。こんな手口のスリがあるから気をつけようとか、夜の一人歩きは注意が必要とか、かなり一般的なことを書いていることは多いが、この地域は危険だから行ってはいけないという記述を見たことはない。危険にもいろいろなレベル(殺人からスリのたぐいまで)があるから、切り分けが難しいのかもしれない。だが、「安全に」が重視されるなら、地元の人が好んで近づかない場所ぐらいは記述しておいてほしい。ところが、ここが肝心なことだが、そういう場所は、地元の人も暗黙の了解というか、「あの辺りはちょっと。」的な感覚で認識されていることが多い。従って、一時的に現地を訪れたガイドブックの著者には、認知されにくいようだ。それに、その場所の訪問を薦めるガイドブックに、そのような情報はふさわしくないと考えられているのかもしれない。
私も頻繁にウィーンに行っているので、地元の知り合いに教えられて気が付いたことなのだが、ウィーンといえども危険な場所はある。他の町をあまりよく知らないので、比較することは難しいが、人が集まり、とにかく都会と呼んでいいような町には、大なり小なりそんな場所が存在するのではないだろうか?勿論、私が住んでいる京都でも、できれば行かない方がいい場所はある。京都のガイドブックを見たことはないが、多分そのような記述はないと思われる。勿論、ウィーンのガイドブックにも、私の知っている、できれば行かなければいい場所に対する危険の記述はない。
ガイド付きのツアー等で行く人には必要ないかもしれないが、「危険、行ってはいけない!」なんてガイドブックがあれば、バックパッカーとか個人旅行者には結構受けるんじゃないかと思う。というか、かなり必要な気がする。そういうガイドブックが出るのを密かに期待しているのだが、当分は実現されそうにない。
さて、ウィーンの話に戻ろう。ウィーンはかなり安全な町である。言葉が通じない事を除けば、日本の都市と大きな違いはない。乗り物も安全だし、運行も正確だ。お年寄りなどの弱者に対するマナー(例えば席をゆずる等)は、日本より厳しいところもあるが、基本的には日本と同じような感覚で行動することができる。夜の一人歩きも、それこそやばい場所を避ければ、概ね安全である。一般的なスリや物乞いのたぐいはいるようだが、それも日本と同じ、日常的な安全管理をしていれば、そう大変な目にあうこともない。ただ、外国人観光客狙いの犯罪は気をつけた方がいいらしい。これに関しては、私は経験がないのでアドバイスはできない。
では、何処に行ってはいけないのか?
観光客が行きそうな場所で、行かない方がいい場所は2つ。ウィーン西駅(Westbahnhof)の前付近とナッシュマルクト(Naschmarkt)奥のマジョルカハウス(Majolikahaus)付近だ。この付近は女性だけ、あるいは夜うろつくのは避けた方がいい。ガイドブックには何も書かれていないし、マジョルカハウスは観光名所の一つなので、訪れたい方もいるとは思うが、できれば控えた方がいい。ウィーン西駅は駅前でうろうろせずに、すぐに地下鉄で移動するに限る。駅前のホテルも便利だが、地下鉄の駅がすぐなので、そこから移動してもさほど気にならない。
他にも行ってはいけない場所はある。でも多分観光で行くことはないと思われるので、ここに書くのはやめておく。確かに、好きな町のやばい場所というのは紹介しにくい。しかし、どこかの出版社が出してくれないかなぁ、「危険、行ってはいけない!!ヨーロッパ編」とか。

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