モーツァルト生誕250年 気になるのはあのワイン
今年は、オーストリアが生んだ最も有名な音楽家と言ってもいいモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)が、生まれてから250年になるそうだ。いろいろ行事もあって、本国でもそれなりに盛り上がっているらしい。
そういえば、私が定宿にしているホテルの隣のフィガロハウス(Figarohaus)も改装されて、新たにモーツァルトハウス・ウィーン(Mozarthaus Wien)として再オープンしたらしい。昨年、ウィーンに滞在した時は、隣が工事中でなにかと騒々しっかたけど、今年は小奇麗になっていそうなので、少し期待してる。
とはいえ、折角隣に泊まっているのに、ここを見学したことはない。正直に言うと、ウィーンにはベートーベンハウス(Beethovenhaus)など多々(モーツァルトやベートーベンは引越魔だったので)あるけれども、一つも見たことはない。以前にも何度も書いているが、ウィーンでは音楽を意識的に避けている。そして、音楽に興味はあっても(私だってモーツァルトぐらいは聞く)、その人の住んでいた所には興味がない。まぁ、興味のあるところの問題で、私が興味あるのは、そのワインはどのような畑で採れたかぐらいだ。
さて、話はかなり横に逸れてしまったが、今年は日本でも、モーツァルト生誕250年で盛り上がっている。誕生日(1月27日)には、NHKのBSでも特集番組を放送していた。なかなか、凝った内容で、モーツァルトの生涯を幾つかの時期に分け、その時の彼のおかれた状況、まわりの状況、その頃に書かれた楽曲の演奏などを組み合わせて、モーツァルトの人となりと音楽性を紹介していた。私も時間があったので、オーストリア通(なんてあまり役にはたたないが)として、ここは押さえておこうと、一応見ていた。
そして、気になったのはあのワインである。モーツァルトは美食家だったということで、当時彼が食べていたであろう料理が再現され、出演者達は味わっていた。料理の詳しい説明もあった。次のコーナーでは、モーツァルトはワインも好きだったということで、みんなで赤ワインを飲み始めた。でも、それだけである。
あのワインは何なのか?
別のBSの番組で、デュルンシュタイン(D
rnstein)のホイリゲにおいて、ワインを楽しそうに飲んでいた池内先生が、何度も口をつけているからには、本物に違いない。赤ワインなのは仕方ない。白ワインではテレビ映えがしない。ワイングラスも仕方ない。あの形のグラスで赤ワインでは、香りが逃げてしまう。しかし、やはりテレビだ。テレビ映えも必要だろう。しかし、「モーツァルトはワインも大好きでした。」で、みんなで口をつけて終りである。いくらなんでも、それはないのではないか。料理では、当時のレシピの書き方や、謂れのようなものまで説明して、ワインは映して終りでは、ワイン好きのモーツァルトもうかばれない。
せめて、「モーツァルトはワインも大好きでした。オーストリアではいいワインが出来るのですよ。だから、モーツァルトも飲んでいたんでしょうね。」とか、「これはオーストリアのワインで、ひょっとしたらモーツァルトも同じワインを飲んでいたかもしれませんね。」、ぐらいのコメントは付けてもいいのではないだろうか?私はモーツァルト・ファンではないけど、ファンだったら、ぐぐっときてしまう。今年はモーツァルトを目的に、オーストリアに行く人も多そうなので、これぐらいのコメントを追加してほしかった。きっと、ホイリゲやワイン販売の売上に貢献できただろう。
私はこの番組を見ながら、多分協力しているであろう、オーストリア政府関係の団体は何をしているのかと、腹まで立ててしまった。最も、私が怒ったって仕方ないのだが。
しかし、あのワインは何んだったのだろう?オーストリアワインなのか?どうして、「モーツァルトはワインも大好きでした。」の一言を言うために、あのような物を用意したのだろう?あそこだけとって付けたようで、後味がしっくりこない。
モーツァルトよりも、気になるのはあのワイン。何?