長いフライト
香港経由フランクフルト(Frankfurt am Main)行き
2008.08.10
ある意味、長いフライトだった。バカンス帰りのドイツ人達に囲まれ目を覚ました私は確実に浮いていた。季節は4月の終わり、日本からヨーロッパに向かう人は半袖・半パンなんて格好はしていない。ランニング姿の人もいる上に、トロピカルな椰子の葉で編んだ帽子など被られては、しかも大半がそんなやつらばかりであれば、日本からヨーロッパに向かう平均的な日本人とは合い入れない。
食事だって3回も出た。4時間+11時間のフライトだ。大阪発、香港経由、フランクフルト行き。伊丹の空港が国際空港だった時に飛んでいた便だ。
関西空港ができる前までは、成田経由でオーストリアに行く事が多かったのだが、曜日が限られるとはいえ、伊丹の空港からもユーロッパに行く便は出ていた。そのゴールデン・ウィークは曜日の並びがルフトハンザ・ドイツ航空の便にあったので、伊丹発の便を利用したのだ。伊丹の空港からは他に、エール・フランスや英国航空の便もあったが、英語以外にはドイツ語しかできないせいか、ルフトハンザ・ドイツ航空以外の便を利用することはなかった。
マイレージクラブの利用も早かった。ルフトハンザ・ドイツ航空のマイレージクラブ、Meils&Moreに参加していたのだが、流石に年1回程度のオーストリア往復ではそれほどマイルを貯めることはできなかった。それでも3回に1回ぐらいはアップグレードでビジネスクラスを利用させてもらえたので、参加の恩恵はあったのではないかと思う。
さて、成田からの便、日本を朝出発、その日の午後には現地着、という便に慣れてしまうと、このフライト、伊丹発夕方、香港を夜遅く出て、翌日の朝フランクフルト着は結構きつい。時間的にはそれ程大差ないのだが、飛行機の中で一夜を過ごすというのは疲れる。何時もならフランクフルト空港では元気なのだが、なんだかフラフラする。一度だけ経験した、アンカレッジ経由の便を思い出した。
フライトの内容も面白い。正直、伊丹からフランクフルトまで通して乗る人はかなりの少数派だ。伊丹から乗った人の大半は香港で降りてしまう。香港から乗ってくるのは、香港および東南アジアでバカンスを楽しんだドイツ人達である。彼らの服装は軽い。飛行機の中はバカンスの延長にある。バカンスの時そのままの服装であることが多い。従って、伊丹から乗り続けている少数派の日本人は浮きまくりである。香港からは機内で使われている言葉もドイツ語が大半を占めるようになる。少数派の日本人達の立場はますます狭くなる。とはいえ、客には変わりないので、堂々と座っていればいい。それでもフランクフルトまでは日本語のアナウンスもある。英語で遠慮がちにオーダーしても、狭いなりの立場はある。
そして、疲れ気味の朝のフランクフルト空港、大勢のドイツ人に交じって日本人達も飛行機を降りなければならない。
「ここからが、本番や。」
決意を固めたような大阪弁。
「え?」と振り向きかけて、私も気が付いた。
ここからの立場はもっと狭くなる。日本語はまず通じない。しかも、乗換えるだけでも広すぎるフランクフルト空港、ここからがヨーロッパ本番である。
とは言え、勇んでいく大阪弁もやり過ごして、とにかく私は疲れていたし、眠かった。フラフラ歩いてウィーン行きの搭乗口に向かう。フランクフルト空港はそれなりに慣れているので、搭乗口はよく知っている。寝ぼけていても平気だ。ウィーン行きのアナウンスを聞くと、フラフラとバスに乗る。そう、その当時はヨーロッパ近距離便はバスを使って搭乗していた。しかも、飛行機の前で荷物チェックまで必要だった。眠い目を擦って、スーツケースを探す。タラップもフラフラ。飛行機は空いており、3人掛けのシートは1人しか座っていなかったので、水平飛行に入ったら横になって寝てしまった。
朝にヨーロッパに着いたのはこれが最後だ。飛行機で寝れる人なら夜行便も便利かもしれないが、私にはどうもあっていない気がする。夕方着の便ならホイリゲに行く余力もあるのに、この時はアパートに着いてからも何もせず。夕方まで眠ってしまった。まるまる1日損してしまった感じだ。


