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カフェに入る 雪でも降れば。。。

2008.06.29

「雪が降ると暖かくなる。」
南国育ちの私にとって、雪は寒さの象徴である。だから俄にこの言葉を信じる事はできない。だが、それは決して嘘ではない。オーストリアに住んでみれば身に沁みる。雪でも降ってくれた方が、風が穏やかになり、空気は優しさを増す。

駅には何もなかった。駅舎さえない。ベンチと風除けのブロックの囲いがあるだけだ。
誰もいないホームに吹いてくる風は寒く、カシミヤのコートでさえその冷気を防ぐことはできない。
右手には墓地と新興住宅地らしい家並みがある。悴む手の手袋を外して、私は地図を広げる。目的の場所は墓地の反対側、教会の尖塔が見える方向のようだ。
ホームを端まで歩いて、地下道を使って反対側のホームに出る。人が日常的に歩いている場所を道と呼んでいいなら、私はその砂利だらけの道を家並みに向かって歩いて行く。
突き当たりの道が、町の中心部にあり商店が数軒(10軒はない)もあればメインストリートと言っていいのであれば、間違いなくメインストリートだった。レストランらしき店やホイリゲの印(松玉ではなく、枝というより、棒?取合えず、ホイリゲとは分かる。)もあった。勿論、ホイリゲは開店していない。ネットで確認した限りでは、今日は2軒のホイリゲが営業しているはずだ。でも、時計は朝の11時前。まぁ、営業開始は早くて昼頃、あるいは午後の6時頃だろう。

ソレナウ   ソレナウ

風はそのメインストリートにも容赦なく吹き付けてくる。広場らしき場所を目指して歩く。広場には葡萄産地を主張する圧搾機が無造作に展示されていた。
確かにここはワイン造りの町らしい。
次の列車まで30分強、ホイリゲが開いていないなら、選択肢は1つしかない。レストランらしき店も開いていない今は、営業している1軒のカフェに入るしかない。何もない駅のホームで風に吹かれ続けるのは体にも悪そうだ。とにかく、カフェに入る。
でも、パン屋かもしれない。店の大半はパンのケースで占められている。従業員は女の子が一人。立ったまま、メランジェ(Melange)を注文すると席に着くように指示された。確かに私は立ったままだった。それは、その店に4席しかなかったからだ。なんとなく躊躇してしまったのだ。でも、指示されれば遠慮はいらない。(始めからいらないでしょ。)さっさと端の席に着く。メランジェは目の前で彼女が入れてくれた。おまけにリンツァートルテ(クッキータイプ)も付いてくる。甘い物は嫌いなはずなのに、なんとなく嬉しい。
メランジェと共に口に入れる。心まで暖まる気分だ。
が、外の気温はプラスにはなっていないだろう。
私は再びホームに立つ。列車を待つのは一人。
「雪でも降っていれば暖かいのに。。。」
そして私は少し恨みのまじった目を、冬にしては青い空に向けた。

ソレナウ   ソレナウ