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チェックインはしない
居心地のいいホテル

2007.01.20

シュヴェヒャート(Schwechat)空港(ウィーン国際空港)からのタクシーは運河沿いの道を行く。運河の向こう岸にはクンストハウス・ウィーン(Kunst Haus Wien)、こちら側にはOPEC(石油輸出国機構:Organization of the Petroleum Exporting Countries)の本部も見える。やがてアスペルン橋(Aspernbrücke)を渡り、リンク通り(Ring)から小さな通りに入る。少し遠回りしているようだが、ウィーン旧市内は一方通行が多い。この道はそういう意味では最短距離になる。やがて、タクシーはシュテファン大聖堂(Stephansdom)に近い一角に止まる。運転手に荷物を頼み、私は扉を開けベルボーイに合図する。荷物はすぐにベルボーイに引き継がれる。

ケーニッヒ・フォン・ウンガルン   ケーニッヒ・フォン・ウンガルン

受付は小さい、というか客室数が少ない。それでも四ツ星である。決して格が低い訳ではない。
受付が私の名前とチェックアウトの予定を確認する。鍵が渡されて、私はエレベータへ向かう。ベルボーイはすでに待機していて、直ぐに部屋へと案内してくれる。とは云え、部屋の位置は分かっているのだから、基本的に荷物を運んでもらうのが目的である。
私はこのホテルに年に1度か2度滞在する。殆どの従業員は顔見知りである。チェックインをしたのは、記憶にないほど以前の事だ。何処へ行くのかも、何をしているのかも聞かれない。受付の人とは時々話しをするが、その日の天気とか、レストランの予約を頼む程度のことだ。観光に行く様子もなく、朝早くにスニーカーにヤッケ姿で出かけていく私をどのように思っているかは想像したこともない。(流石に列車やバスを乗り継いで、ワイン村巡りをしているとは想像していないだろう。)
レストランもかなり高級で、宿泊客だけでなく、ウィーンで一番とも言われているターフルシュピッツ(Tahelspitz:ボイルドビーフ)を目当てに、正装した客が席を占める。接客係りは余計なことはしない。オーダーを取り、料理を運び、ワインを注ぎ、様子を見て下げていくだけだ。食事中の客にむやみに話しかけたりしない(例え一人であったとしても)。レストランは食事を楽しむ場所で、接待係りのご機嫌を取る場所ではない。
部屋も広い、私が何時も泊まるシングルルームにはバスタブはないが、ウォークインクローゼットが別にあり、窓際には食事もできそうな円卓が置いてある。長椅子や安楽椅子まである。ウィーンの中心部で、朝食まで付いて2万もしないのだから、かなりお得である。

ケーニッヒ・フォン・ウンガルン   ケーニッヒ・フォン・ウンガルン

さて、日本のホテルは狭い。特にリゾートホテルでもシティホテル並みであることは覚悟しているが、一流と言われるホテルに限って、チェックインとレストランで嫌な思いをしたことがある。どうも私には一流ホテルは性に合っていないようだ。庶民はいいホテルに泊まるなということだろう。

北海道にザ・ヴィンザーホテル洞爺という一流ホテルがある。雪の降りしきるある日、ホテルの送迎バスで着いた私はチェックインすることができなかった。予約が入っていなかった訳ではない。ベルボーイが私の荷物を、同じバスに乗っていた客の連れだと思い込み、そちらに持って行ってしまったからだ。私はその人と口も聞いていない。加えていうなら、一緒に歩いてもいない。ただ同じバス、しかもホテルの送迎バスに乗っていただけだ。そのような事は多々あるだろう。誰と誰が連れか見分けるのが仕事ではないか。しかも、ホテルは対応してくれなかった。私は広いロビーに取り残されて、自分の荷物を探すこととなった。荷物はまったく関係のない団体客の荷物に混じっていた。勿論、ホテルの謝罪はない。私はベルボーイのミスだと思うが、ホテルはそうは思っていないようだ。私が指示したならとにかく、勝手に判断したのはホテル側だと思う。少なくとも「お連れ様ですか?」ぐらいは聞くべきだろう。
ここのレストランにもひどい目にあった。本店はミシュランの三ツ星をとるミッシェル・ブラス(Michel Bras)である。フルコースと白ワインをオーダーした私は、メインの肉料理が鳩だったので、その時だけ赤ワインを頼んだ。料理は順調に運ばれてくる。メインの肉料理も出た。でも、ワインは出てこなかった。
「赤ワインは?」
私は担当の接客係りに尋ねた。そこからが大騒動である。ワインセラーに走る接客係り、そしてワインを持ってかけてくるソムリエ。勿論、ワインは室温ではない。そして私は待った。ワインが室温になるのを20分も待ち続けたのだ。当然、料理は冷めている。美味しいはずがない。私の格付けでは(そのようなものが存在すればだが)、このレストランは最低となった。以後、その地位を何処にも譲ってはいない。

沖縄本島にはホテル日航アリビラという、これまた一流ホテルを名乗るホテルがある。私はここのプランシエンテツインという、少し格の高い部屋を予約した。ルームチェックインで待ち時間なし、専属のコンシェルジェが付くなどがこの部屋の利点だった。

ホテル日航アリビラ   ホテル日航アリビラ

私は14時に予約して、13時50分にホテルに着いた。オーストリア的に言えば適時である。沖縄的には早かったかもしれない。ベルボーイ達は他の客に係りっきりで私の相手はしてくれない(そう云う意味では荷物の紛失は免れた訳だが)。他に人もいない。仕方ないので、チェックインの列に並んだ。そして追い出された。つまり、ルームチェックインでないと駄目なのだそうだ。荷物を持ったまま、ロビーの片隅で、悪いことをして立たされた小学生のように私は待たされた。10分後(すでに14時は過ぎている)、係りらしき人がやってきた。部屋の用意ができていないそうだ。もう少し待つように言われた(立ったまま?)。荷物ぐらい預かれよ。私はかなり頭にきていた(おかげで紛失は免れているが)。やがて15時前、ようやく担当のコンシェルジェがやってきた。待つこと50分、私の足の爪は割れ、出血している。でも、足を引きずっている私なぞ気にかけずに彼女は早足で歩いていく。できれば客の顔色を見てほしかった。その時の私はかなりひどい状態だったはずだ。
レストランでも接客係りが話しかけてきて、ゆっくり食事もできなかった。一人客は退屈すると思っているのだろうか?退屈するなら一人では来ない。静かに過ごしたいから一人で来るのだ。どうして、こっちが愛想笑いをして、おしゃべりに付き合わなければならないのか?客に気持ち良くしてもらうのが彼らの務めではないのか?心労から、私は帰りの飛行機で発作を起こしてしまった。飛行機がANAだったのがせめてもの救いだ。

という訳で、私はウィーンのような居心地のいいホテルを国内では数件しか知らない。一流ホテルと云えるのはANAホテルズの数件ぐらいか。しかし、これぐらい一流ホテルで嫌な目に会うと、意外と一流ホテル巡りもいいかもしれないと思う。どんな目に会うか、比べてランクづけとか面白いかもしれない。
泊まっては不愉快、一流ホテルワースト10とか。。。現在はザ・ヴィンザーホテル洞爺が1位というところか。しかし、殺されかけた(飛行機の中で発作を起こさせた)ホテル日航アリビラも捨てがたい。