オーストリア? オーストリー? いっそ、エステラィヒにしてみたら?

オーストリア大使館が、突然、それもかなり地味目に、日本語の国名を「オーストリー」に変更することを発表していたそうだ。しかも、あまりに反響がなかったので、正式名称は「オーストリア」(Austria)のままでしばらく変更しないそうである。理由はずばり、「オーストラリア」(Australia)との混同を避けるためだ。伝統あるヨーロッパの国が、新興国のオーストラリアに一歩ゆずった感じになってしまった。
確かに、オーストリア大使館とオーストラリア大使館を間違えて訪問していた方もいるようである。このサイトからリンクさせていただいている「オーストリー商務部」のワインのサイト、「オーストリーのワイン文化の香り」もさっそく「オーストリー」に変更してしまった。でも、「オーストリア大使館」のサイトはそのまま「オーストリア」なので、なんだかお国内で統一がとれていなくて変な感じだ。
さて思うのだが、「オーストリア」と「オーストラリア」はそんなに混同されているのだろうか?確かに言い間違う人は多いように思う。「オーストラリア大使館は何処ですか?」と道を尋ねられて、「オーストリア大使館」を教えてしまう人もいるだろう。ただ、言い間違い、聞き間違いの領域を出ているとは感じられない。少なくとも私の周りの人達は、「オーストリア」はヨーロッパの伝統ある国で、芸術、特に音楽が有名で、お城や古い町並みが美しく、アルプスの風景やそこでのレジャー、特にアルペン競技が盛んであると思っている。間違えても、カンガルーがいたり、グレートバリアリーフが美しかったり、オペラ座といえばシドニーだ、なんて言い出す人はいない。
それよりも、ある意味混同されているのはドイツである。私は年に1・2回「オーストリア」に行くわけだが、「君はドイツが好きだね。」とよく言われる。モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)をドイツの音楽家だと思っている人も多い。「オーストリア」だと何度も繰り返すのだが、何時の間にか「ドイツ」にシフトしてしまっている。ワインも何時の間にか、「ドイツワイン」好きにシフトしてしまう。何故かは分からない。ただ分かっているのは、「オーストリア」よりは「ドイツ」の方が有名だし、2つの国の雰囲気は日本人的には同じようなものである。伝統、ゲルマン的思考、街並み、どれをとっても日本人的には大差ない。従って、有名な方が勝ってしまうのだ。
ところで、「オーストリア」はAustriaつまり英語名の日本語読みである。考えてみれば、ウィーン(Wien:英語名はVienna)もドイツ(Deutschland:ドィチュラント:英語名はGermany)も、日本語名はドイツ語名から由来している。いっそ、ドイツ語名のエステラィヒ(sterreich)に変えてみるのはどうだろうか?馴染みはないかもしれないけど、少なくとも「オーストラリア」と間違われることはないと思う。

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