何人に見えるのだろう? 日本人なんだけど。。。
私は日本人である。両親も日本人だし、ルーツだって両方とも20代は遡れる。したがって、正真正銘の由緒正しき日本人である。が、しかし、外国で日本人に見られることは少ない。皆無と言ってもいい。
オーストリアでは、西駅などで時間潰しにうろうろしていると、必ず警察に声を掛けられる。東欧からの人だと思っていることが多い。トルコ人にもよく間違えられる。よく行くホイリゲでは、他の観光客と英語で話しをしたりしていたので、アメリカ人だと思われていた。
ご主人に、「違うよ、日本人だよ。」と言うと、真剣に驚いていた。
日本人にドイツ語で道を聞かれたこともある。「日本語でいいですよ。」と言うと、相手は呆然としていた。(何人だと思ったのか?)
これはオーストリアにおける最大の悩みの種である。だからパスポートは何時も持っている。ホテルのセキュリティーに置いておきたいのだけど、必要になる場合が多いからだ。
顔か?確かに和系ではない。シルクロード系というか、タジキスタンとかトルクメキスタンとか、テレビを見ていると似た感じの人がいる。
背の高さか?確かにオーストリア人女性の平均ぐらいだ。普通に靴を履くと170cmを超えてしまう。チビのイメージの強い東洋人の平均からは少し外れている。手足もひょろりと長い。高校時代のあだ名は「オリーブ」、今でもそんな体形だ。
でも、ようやく、最大の理由が分かった。顔でも体形でもない。本当の理由は格好、服装にあったのだ。
ある夏、私は友人とウィーンを訪ねた。彼女はヨーロッパは始めてである。田舎を飛び回りワインばかり飲んでいた私も、この時ばかりは観光地を訪ね、高級店でショッピングを楽しんだ。いわゆる普通の観光旅行をした訳だ。彼女に合わせて、ちゃんとした格好(高級店にも入れるそれなりの)もした。でも普段は何時もの格好をしていた。私なりのカジュアル仕様だ。そして友人が口にした。
「あんたがどうしてそんなにダサイ格好をするのか分かったわ。みんなと同じじゃん。」
彼女が言う「みんな」とは、周りを歩いている現地の人(ウィーンの普通の人)のことである。
西洋式の服装が普及してきたとはいえ、服装にも国、あるいは地域性みたいなものがある。それは言葉では表現し難いが、雰囲気というか、ちょっとした流行のようなものであったりする。例えば、ウィーンの街でも日本人と他の東洋人の見分けは付く。話をしなくても、ただ歩いている姿を見ただけで日本人だと分かる。多分、私にはその日本人臭さがないのだろう。顔とか言葉でない、何かが足りないのだ。
私は日本人である。今日もワインを求めて、オーストリアの田舎を飛び回っている。そして日本人とは思われていない。きっと何処かの国の変な人なのだ。